華やぐ日々よ …詠山史純の愚考拙文録 戦場を駈けるジャーナリスト達 …山本美香氏の散華を悼む

戦場を駈けるジャーナリスト達 …山本美香氏の散華を悼む

戦場を駈けるジャーナリスト達 

                …山本美香氏の散華を悼む



8月20日、トルコとの国境に近いシリア北部アレッポで、シリア反体制武装組織
「自由シリア軍」と行動を共にして、取材活動をしていたビデオジャーナリストの
山本美香氏(45歳)が、アサド政権側の民兵部隊に射殺された。
山本氏はパートナーの佐藤和孝氏(56歳)と共に20日、トルコ南部キリスから
シリアに向かい、反体制派の制圧下にあるスレイマンハラビ地区で取材中に銃撃を
受けたという。
アレッポは反体制派を支援する隣国トルコに近い戦略的な要衝で、7月下旬以来、
反体制派の制圧区域で政府軍との間で激しい攻防戦が続いている。

情報発信に積極的な反体制派は、制圧区域に取材拠点を設けるなど外国のメディア
に協力的であるというが、アサド政権は取材活動を排除する方向にあるようだ。
中東のテレビ局「アルジャジーラ」の報道では、自由シリア軍「タウヒード旅団」が
拘束したシリア政府軍の兵士は「治安局幹部の会合で、自由シリア軍に協力する、
アレッポを取材中の外国人ジャーナリスト全てを標的にした殺害計画が決定した」
「日本人ジャーナリストの殺害は、この外国人ジャーナリスト殺害命令に基づいて
行われ、実行犯は親アサド派民兵組織「シャビーハ」のメンバーである」と証言
したという。

銃撃の現場で佐藤氏が撮った映像では、通りを歩いて来る民兵部隊の少し前を
歩いていた男が、山本氏らを指差し、部隊に「ヤバーニ(日本人だ)」と叫び、
その直後に銃撃が始まっている。
警視庁の司法解剖に依れば、山本氏は9ヶ所もの銃創を負っていて、背後から
首を撃ち抜いた一弾が致命傷となったと見られている。
シリア政府軍制式装備のアサルトライフルは、7.62×39㎜弾使用のAK-47
(カラシニコフ小銃)である。





山本美香氏は昭和42年(1967年)生まれ、山梨県出身。
日本人女性で唯一の戦争ジャーナリストとして、アフガニスタンやイラク、
レバノン、コソボ、チェチェン、アルジェリア、ウガンダなど、世界の紛争地を
舞台に取材活動され、特にタリバン政権下のアフガニスタン、2001年の9.11
アメリカ同時多発テロ事件に起因するアフガニスタン紛争時の首都カブール陥落
など、劇的な場面を取材。
イラク戦争時、空爆下のバグダッドからレポートを発信し続け、一躍有名になった。
そのイラク戦争報道が評価され、ボーン・上田記念国際記者賞特別賞を受賞。


山本美香氏の名相から数霊を読み取ると、
総運、天運、人運、地運、外運、社会運、家庭運はそれぞれ、
26、8、14、18/20、12/16、17、23となる。
また、天運8-地運18、天運8-人運14、人運14-地運18の配列から、
凶暗示が読み取れる。
数霊12、14、18等から、強い自我、意志、行動力など、美徳の暗示を読み取る
ことが出来るが、同時に事象的には孤独、挫折、危難、遭難などの凶暗示が
読み取れる。
特に注目すべきは、山本氏の全体運、総合運とも言うべき総運に、数霊26が
表われていることである。


数霊26は、古くは「英雄運」の数と呼ばれ、「非凡な才能」「ドラマチックな
生涯」「悲劇的な終末」を暗示している「波瀾運」「動乱運」のサインである。
吉と凶、幸不幸が常に表裏一体の傾向が強く、運気の定まらない暗示がある。
冷静沈着な観察眼、判断力に優れ、強い精神力を持ち、行動力も抜群であるが、
篤い情念の迸るままに、自分自身よりも他者を思い遣る傾向が強く、誠心誠意
尽くすのだが、その恩を仇で返されるような不条理が付き纏うことになる。

数霊26の際立つ特徴の一つに、攻撃的、破滅的傾向性の強い動乱志向がある。
古神道の霊魂論で言えば、一霊四魂(荒魂《あらみたま》、和魂《にぎみたま》、
奇魂《くしみたま》、幸魂《さきみたま》)の内、荒魂が比較的大きく発動する
状態と言える。
全ての人々が必ずしも、平穏無事な平和的生活を愛好する安定志向であるとは
限らない。
荒々しい心の乱れのままに与太って、突っ張って、修羅の命の同類を招き寄せ、
喧嘩に明け暮れるような街のヤクザ者も居れば、殺戮と破壊の戦場に身を置く
ことに憧れ、祖国とは無関係の紛争地域にでも、傭兵として赴く戦闘者も居る。
数霊26の傾向性を大きく発現させている人は、自ら波乱を巻き起こしてしまう
か、さもなければ、騒乱の地を求め、大胆不敵にも自ら悲劇的な終末へと赴く
ことになる。


アフガン


山本美香氏と事実婚の関係にあったという、佐藤和孝氏(56歳)の名相から
数霊を読み取ると、43、28、29、15/17、14/18、36、36となる。
佐藤氏の仕事・金運・社会運も、家庭・恋愛・結婚運も、26と似た傾向
を持つ同系の数霊36で、凶暗示の強い波乱多き英雄運である。
お二人の間には共通する同数、同系数が表われていることから、お互いに理解
し合える面を持っていたであろうこと、俗に言うところの「馬が合う」関係性
であったことが読み取れると同時に、山本美香氏は、「山本美香」氏の名相に
表われている後天運を幸も不幸も歩ませる人、つまり「非凡な才能」を発揮
させてくれる人、「ドラマチックな生涯」を歩ませてくれる人、「悲劇的な終末」
を迎えることになる境涯に導いてくれる人として、佐藤和孝氏と出会い、その彼
を自らパートナーとして選択し、無意識の内にも持って生まれた運命的な傾向性
のままに生きたことになる。

2012年5月8日、山本美香氏は早稲田大学大学院のジャーナリズムスクール
(J-School)での講義で、佐藤和孝氏との出会いに付いて語っている。
「日本のビデオジャーナリストの草分けでもある、佐藤和孝氏のボスニア戦争
を取材した映像があります。
『サラエボの冬 ~戦火の群像を記録する~』というNHK-BSで放送した
長編ドキュメンタリー作品です。
この作品を取材、撮影、編集したのが佐藤氏だったのです。
 この映像を観たとき、フリーランスの日本人でこういう活動をしている人を
ほとんど知らなかったので、本当にびっくりしました。
ボスニア紛争の真っ只中、小型ビデオカメラを持って戦場の最前線だけでは
なく、市民の生活にも入って行き、普通の人たちがどう戦争に翻弄されて行く
のかを描いている。
人々の生活に密着したこのドキュメンタリー作品を観たとき「これは凄い!」
と衝撃を受け、私もこういうことがやりたい、こういうことがやりかたった
んだ、という思いがより一層強くなりました」

「悲劇的な終末」への指向性を帯びた、運命的なお二人の結び付きは、
幸不幸表裏一体、吉凶表裏一体であったということになる。


シリア地図450


山本美香氏の語った言葉に、
「みんな止むを得ず、戦っている。一人一人に、地球上で生きる同年代の人のこと
に付いて、思いを巡らせて欲しい」
「戦う兵士の姿や悲惨さだけでなく、紛争地にも普通の人が住み、逞しく生きて
いる様子を知って貰いたい」
「伝えることによって、戦争が早く終わるかもしれないし、拡大するのを防ぐかも
知れない」というのがある。

6、16、26、36…という6系数の暗示の共通性として、義侠心の強さがある。
狭い対人関係の範囲であれば、義理人情に厚く、人の面倒見が良く、自分の
ことは二の次に差し置いてでも、人によく尽くすという美徳を発現させる。
大所高所に立てば、「世の為、人の為に」「天下国家の為に」という高邁な
目的意識を胸に秘めて、その熱い情念の迸るまま、大胆不敵に無鉄砲な行動を
取ってしまい、危地に立ち至ってしまう傾向がある。



戦場のジャーナリストと呼ばれる人達、その人がフォトジャーナリストであれ、
映像ジャーナリストであれ、その名相からは、徴として表われる箇所は違えども、
流石に6系の数霊が読み取れるものである。


●岡村昭彦氏(1929年-1985年) フォトジャーナリスト
ベトナム戦争を最前線、及びベトコン(南ベトナム解放戦線)支配区で取材。
ドミニカ革命、ナイジェリア内戦、アメリカ軍のラオス侵攻を取材。
「岡村 昭彦」氏の名相 33、15、16、18/20、15/19、24、25
人運16


●沢田教一氏(1936年-1970年) フォトジャーナリスト
ベトナム戦争を撮影した「安全への逃避」でピューリッツァー賞等を受賞。
カンボジア戦線で狙撃され、死亡。享年34歳
「沢田 教一」氏の名相 34、22、16、12/14、18/22、33、17
人運16


●石川文洋氏(1938年-) フォトジャーナリスト
1965~68年、南ベトナムの首都サイゴン(当時)で、南ベトナム政府軍、
アメリカ軍に従軍し、戦場を取材。その後も各国の紛争地帯で写真撮影。
「石川文洋」氏の名相 22、8、7、14/16、15/19、12、17
地運裏16


●酒井淑夫氏(1940年-1999年) フォトジャーナリスト
1967年に北ベトナムで第二次インドシナ戦争を撮影し、
写真集「より良きころの夢」で、ピューリッツァー賞特集写真部門を受賞。
その後、アメリカ軍のラオス侵攻、フィリピンのモロ民族解放戦線などを取材。
「酒井淑夫」氏の名相 30、14、16、16/18、14/18、26、20
人運16、地運16、社会運26


●一ノ瀬泰造氏(1947年-1973年) フォトジャーナリスト
インド・パキスタン戦争、ベトナム戦争、カンボジア内戦を取材。
「安全へのダイブ」でUPIニュース写真月間最優秀賞を受賞。
1973年、「地雷を踏んだら”サヨウナラ”!」との有名な手紙を友人宛に残し、
共産主義勢力クメール・ルージュ支配下のアンコールワットに単身潜入し、
消息を絶つ。
1982年、アンコールワット北東のプラダック村で遺体が発見され、
1973年11月にクメール・ルージュに処刑されていたことが判明した。
享年26歳。
「一ノ瀬泰造」氏の名相 45、22、29、23/25、16/20、31、43
地運16


●長井健司氏(1957年-2007年) 映像ジャーナリスト
2007年、ミャンマーのヤンゴンで軍事政権に対する反政府デモを取材中、
政府軍兵士に至近距離から狙撃され、死亡。享年50歳
「長井健司」氏の名相 28、12、15、16/18、13/17、23、20
地運16


●渡部陽一氏(1972年-) フォトジャーナリスト
ルワンダ紛争、コソボ紛争、チェチェン紛争、ソマリア内戦、イラク戦争など
多くの紛争地域を取材。
「渡部陽一」氏の名相 46、28、32、18/20、14/18、45、33
総運46



露草


8月28 日、山梨県都留市の斎場で営まれた、山本美香氏の葬儀に先立ち、
ご実家からの出棺に際し、父君は庭の露草を棺の中に手向けられたという。

異国の戦場に散華された、山本美香氏の御冥福をお祈り致します。



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テーマ : 思うこと - ジャンル : 学問・文化・芸術

2012/09/03 05:50 | 現代社会雑感COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

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