華やぐ日々よ …詠山史純の愚考拙文録 憲法改正は3分の2で正面突破すべし …96条の定める改正要件緩和は諸刃の剣である

憲法改正は3分の2で正面突破すべし …96条の定める改正要件緩和は諸刃の剣である

憲法改正は3分の2で正面突破すべし 

…96条の定める改正要件緩和は諸刃の剣である



本来であれば、昭和27年4月28日にサンフランシスコ講和条約が発効し、
日本国が独立を回復した時点で、「GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の
軍人軍属25人&コミンテルンのスパイ&日本人売国奴共同制作の即席翻訳
占領軍憲法」、「日本解体の為の左翼の駄文」である現行憲法は、日本政府の
無効宣言に依って、丸ごと綺麗さっぱりと破棄されるべきであった。
現行憲法は明治憲法の改正という、手続き上のまやかしに依って制定され、
明治憲法が母体であることを逆手に取って、主権を回復した段階で明治憲法を
改正すれば良かったのである。

しかし、如何せん、昭和22年(1947年)5月3日の日本国憲法施行から、
長い歳月が経ち過ぎて、こと此処に至っては、革命政権でも樹立されない限り、
現行憲法の無効宣言は、その正当性の確保が難しい。
そうであるならば、現行の日本国憲法第9章96条の改正手続きに従がって、
独立国日本に相応しい憲法改正を成し遂げる以外に合法的な方策はない。


日本国憲法 第9章 改正 (憲法改正の発議、国民投票及び公布)
第96条
第1項 
この憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、
これを発議し、 国民に提案してその承認を経なければならない。 
この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票に
おいて、 その過半数の賛成を必要とする。

 第2項 
憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、
この憲法と一体を成すものとして、 直ちにこれを公布する。


マック進駐1


安倍晋三首相は96条の定める、発議に必要な議員総数の「3分の2」の賛成を、
「2分の1」の賛成に緩和させるべきと主張されている。
96条で言うところの発議とは、国会が国民に提案する原案である憲法改正案を
決定することを言い、その発議には両議院に於いて、それぞれ総議員の3分の2
以上の賛成を要する。
安倍首相は、96条先行改正の必要性の理由として、「日本国民が憲法に手を
付けることが出来ないのでは、民主主義に悖る。国民の手に憲法を取り戻す
為にも、発議要件の緩和が必要」との論理で説明している。

安倍首相の論法では、憲法改正の手続きに於いて、国会議員に依る議論、
議決よりも、直接民主主義的な国民投票に重きを置いていることになる。
日本の民主主義は議会制民主主義であり、96条の定める国民投票は、
単なる「承認」を得る作業に過ぎず、極論すれば、無くても良いものである。
憲法改正案が国民に提示された段階では、たとえ助詞一語でさえも既に変更
出来ないシステムではないか。

仮に、主権者であるとされる国民から選ばれた代表から構成される両議院の
それぞれ総議員の3分の2以上の賛成を得た憲法改正案が、国民投票で投票数
の過半数の賛成を得られない事態になるとしたならば、それは議会構成が民意
を全く反映していないことになる。
そもそも、各選挙に於ける有権者の投票行動に鑑みて、国民投票に於いて、
国民各々が熟慮を経た、理性的な判断を反映するものとは到底思えない。
要するに、国民投票は単なる承認を得る手続きに過ぎないということである。


マック33


通常の立法手続きに依って、改正出来る成文憲法を軟性憲法と言い、
日本国憲法のように、通常の立法手続きよりも丁重な手続きに依らなければ、
改正出来ない成文憲法を硬性憲法と言う。
法律案を提出するには、衆議院では議員20人、参議院では10人の賛同が
必要で、その法律案の可決は、定足数(3分の1)の過半数の賛成で成立するが、
憲法の場合は、憲法改正原案を国会に発議するのに、衆議院では100名以上、
参議院では50名以上の賛同を必要とし、可決には各議院で議員総数の3分の2
以上の賛成を必要とする。
この段階で憲法改正を発議する要件が整い、この後に国民投票で過半数の賛成
を得る必要がある。
諸外国の改正要件と比較して、日本国憲法改正のハードルは確かに高いと言える。


例えば、アメリカ合衆国の憲法改正の発議は、「議員定足数(過半数)」の
3分の2であり、「2分の1」の「3分の2」で、最低「6分の2」で発議出来る。
※定足数とは、合議制の機関が議事を進め議決をするのに必要な構成員の
最小限の出席者数で、日本の両議院では総議員の3分の1以上である。

日本国憲法では、「議員総数」の「3分の2」で、同じ「3分の2」でも、
その対象が「定足数」と「総数」との大きな違いがある。
但し、アメリカでは連邦議会の発議の後、州議会の4分の3の賛成を必要と
する。
このアメリカの憲法改正要件を、護憲派は日本よりも厳しい基準と主張し、
改憲派は日本よりは厳しい基準ではないと主張しているが、外国と比較する
のであれば、国民投票制度を採用している国々と比較するのが妥当である。


GHQ民生局1
             GHQ民生局のベアテ・シロタ・ゴードンとメンバーたち
             昭和21年(1946年)


国立国会図書館 政治議会課憲法室の「調査と情報 第584号」(4.26 2007)
「諸外国における国民投票制度の概要」に依れば…

日本と同様に、国民投票を憲法改正の要件として、義務化している国には、
アイルランド(憲法第46条)、オーストラリア(憲法第128条)、
スイス(憲法第140条)、デンマーク(憲法第88条)などがあるが、
何れも国会の議決要件は2分の1以上、過半数である。


また、憲法改正の場合の国民投票が任意的とされている国もある。
イタリアでは、憲法改正は、3ヶ月以上の期間を置いた2回の両院の議決に依り、
行われる。
但し、一院の5分の1の議員、50万人の有権者または5つの州議会が国民投票
を要求すれば、2回目の表決に於いて、両院が議員の3分の2で改正案を可決
しない限り、国民投票を実施しなければならないとされている。(憲法第138条)

スペインでは、憲法の全面改正、乃至特定の条項の改正の場合にのみ、
国民投票が義務的要件とされ、そうでない時は、一院の10分の1の議員の
要求に依り、国民投票が行われることになっている。(憲法第167、168条)

スウェーデンでは、基本法の改正には、国会(一院制)に於ける、総選挙を
挟む2回の議決を要するが、第1回の議決の後に3分の1の議員の要求が
あれば、その総選挙と同時に国民投票が行われることになっている。
(統治法典第8章第15条)

フランスでは、国会議員が提出した憲法改正案は国民投票を要するが、
政府が提出した場合は、大統領がこれを両院合同会議に付託すれば、
国民投票は行われないことになっている。(憲法第89条)
過去の事例では、国民投票より両院合同会議に依る憲法改正の方が多い。


※アメリカ、オランダ、カナダ、ドイツ、ベルギーでは、住民投票はあるが、
憲法改正の場合も含め、国レベルでの国民投票の制度は、憲法上は規定されて
いないとのこと。


GHQ民生局2
       GHQ民生局のベアテ・シロタ・ゴードンとメンバーたち
       昭和天皇が勅語に依り、日本国憲法を公布された貴族院本会議議場に於いて 
       昭和21年(1946年)11月3日


安倍首相は憲法改正の第一段階として、先ず96条の改正から始めると明言
されておられるが、その96条の改正も、96条の定めるところの各議院の
総議員の3分の2以上の賛成を必要とするのであるから、同じ3分の2を得る
ならば、いっそのこと、正々堂々と本丸である9条改正に直進した方が良い。
日本の国柄を一切、表現していない上に文法的にも誤りのある薄見っともない
日本語の前文も変える必要がある。
「日の丸」「君が代」も国旗、国歌として、明記するべきである。

攻める側の改憲派は、改正要件を緩和することで戦いを有利に展開出来ること
ばかり考えているのであろうが、逆に、反日左翼勢力が天皇を廃し、日本解体
を目論み、第1章の削除を目指した場合、改正基準の緩和は、日本の国体を
守る側に不利になるということも考えねばならない。
改正要件の緩和は、諸刃の剣なのである。
憲法改正のハードルは、96条程度の高さで丁度良い。
衆参各議院で3分の2の賛成も得られないような憲法改正はしない方が良い。
3分の2くらいは獲って見せろよ!という話である。


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2013/09/11 06:06 | 憲法COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

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