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社名(商号)変更の歴史夜話㉗…ヱスビー食品㈱

 2017-05-26
社名(商号)変更の歴史夜話㉗

…ヱスビー食品㈱



我が国では1980年代、社名(商号)を変更する企業が急激に増加した。
「早稲田商学」357号(1993年7月)所収論文「社名変更に対する株式市場の反応」
の研究に依れば、「1981年4月から1992年3月までに,東証1部上場企業で
社名を変更した企業は175社に及ぶ」とのことである。

企業は様々な理由で、社名を変更する。
社名変更の主な理由としては、「事業の多角化や業態の変更、事業領域の拡大」、
「合併や吸収」、「略称や通称への変更」、「ブランド名への変更」、「イメージ刷新」、
「系列や傘下入り」等が挙げられる。
何れにせよ、企業は経営全般の革新、イメージの向上、社内の活性化など、
何らかのプラス効果を期待し、社名変更を行なうはずである。

相と実体は相関関係にあり、人物の名相にその後天運が暗示されている様に、
会社名(法人名、商号、屋号)の名相にも、その企業の栄枯盛衰の有り様が
暗示されている。
不思議なもので、成功する企業は自ずと吉祥名を選定する様になっている。



ヱスビー食品㈱

大正12年(1923年)、山崎峯次郎氏が我が国で初めてカレー粉の製造に成功し、
「日賀志屋」を創業。
「日賀志屋」の屋号には、「一日一日を賀ぶ。志を立てて、商売に勤しみ励む」
との信条が込められていたとのこと。


第55記事1
ヒドリ印
※画像は、ヱスビー食品㈱様のHP内「ヱスビー食品が歩んできた道」より拝借。


昭和5年(1930年)、ヒドリ印カレー粉「ヒドリ印カレー粉(家庭用)」を発売。
「太陽」と「鳥」を図案化したヒドリ印の商標には、「社運が旭日昇天の隆盛運で
あるように、また、製品が大空を自由に駆け巡る鳥のように、全国津々浦々にまで
行き渡るようにとの願いが籠められていたとのこと。

昭和6年(1931年)、 ヒドリ印の商標に「太陽(SUN)」と「鳥(BIRD)」の
頭文字「S&B」の併記を開始。

昭和10年(1935年)、「合名会社日賀志屋」を設立。


第55記事2
※画像は、ヱスビー食品㈱様のHP内「ヱスビー食品が歩んできた道」より拝借。


昭和15年(1940年)、「株式会社日賀志屋」を設立。

昭和24年(1949年)、「ヱスビー食品株式会社」に社名変更。

登記上の正式名称は「ヱスビー食品」で、「エ」ではなく、「ヱ」と表記されているのは、
商標の漢字表記が「恵寿美」で、「恵」の「ヱ」であることに因る。

また、昭和6年(1931年)の段階で、商標「S&B」を用いるとは、随分と
ハイカラであったように思えるが、どうやら、これは、1706年にイギリスで
創業した食品会社で、世界で初めて、カレー粉を商品化したというクロス・
アンド・ブラックウェル社(Crosse & Blackwell)、略称「C&B」の存在を
意識したものであったらしいとのこと。




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