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文民統制と文官統制…シビリアンコントロールの概念を履き違えてはいまいか?

 2017-08-09
文民統制と文官統制

…シビリアンコントロールの概念を履き違えてはいまいか?




南スーダン国連平和維持活動(PKO)で派遣された陸上自衛隊施設科部隊の
所謂、日報隠蔽問題とやらの事。

本年2月8日、派遣部隊の指揮を執った統合幕僚監部(陸上幕僚監部は指揮を
執っていない)から日報データが開示されたが、その後、陸上自衛隊では廃棄済みと
発表されていた日報電子データ(統合幕僚監部が公表した日報と同じもの)が
保管されていたことが、陸上自衛隊内部からリーク(leak)された。

稲田朋美防衛大臣(当時)は本年7月28日の記者会見に於いて、大臣直轄組織である
防衛監察本部(防衛監察監は元福岡高検検事長の北村道夫氏)の南スーダン国連
平和維持活動(PKO)部隊の日報隠蔽問題に関する特別防衛監察結果を公表した。
陸上自衛隊は日報データを廃棄したと説明したが、実際には保管していたと
事実認定した上で、この日報データ保管を非公表とする方針を、稲田大臣が
事前に了承していた事実は無かったと結論付けた。
この陸上自衛隊に依る日報データ保管を非公表とする方針は、黒江哲郎事務次官が
隊員の個人的データは情報公開の対象となる行政文書には該当しないと判断し、
本年2月16日の会議で、岡部俊哉陸上幕僚長に指示したものと認定された。

倒閣運動に勤しむ反日偏向マスメディアは、この陸上自衛隊のリークに就いて、
稲田大臣と陸上自衛隊の確執に依るものとし、「陸自のクーデター」だの、
「シビリアンコントロールが利いていない」等と、頓珍漢な議論を展開した。


第116記事2
※画像は、防衛省・自衛隊のHP依り、拝借。


シビリアンコントロール(civilian control)だの、ガバナンス(governance)だの、
言語の意味や概念の把握が不充分な儘、横文字言葉を多用したがる、我が国の
風潮は好ましくない。
「文民統制」と翻訳される「シビリアンコントロール(civilian control)」は、
その最たる一例であるが、我が国ではこの「シビリアンコントロール」の意味を
履き違えてはいまいか?

「シビリアンコントロール」とは、軍事に対する政治優先を意味するもので、
文官(civil officer)が武官(military officer)を統制するという「文官統制」を
意味している訳ではない。

「シビリアンコントロール(civilian control)」とは、
「文官が武官を統制する(A civil officer controls a military officer.)」
「文官が武官を支配する(A civil officer rules over the military officer.)」
ことを意味するのではなく、
「文民政府が武官を統制する(A civilian government controls a military officer.)」
「文民政府が武官を支配する(A civilian government rules the military officer.)」
ことを意味するのである。

我が国では、この「文民統制」と「文官統制」の意味を履き違えていることから、
防衛省に於いて、背広組(内部部局部員=文官)を制服組(自衛官=武官)より
優位とする異常な体制が出来上がっているのである。
防衛省の職員は本来、全員が武官(自衛官)であるべきで、文官(事務官)は
不要である。
否、むしろ、赤軍に於ける政治局員の如き文官の存在は、緊急事態に対処する
臨機応変な軍事行動の即応性を阻害し、極めて有害である。


第116記事1
※画像は、陸上自衛隊のHP内「フォト・ギャラリー」依り、拝借。


旧軍に於いては、軍政(組織編制、予算、人事等)を司ったのは、陸軍省、
海軍省であり、軍令(作戦立案、作戦実施)を司ったのは、参謀本部(陸軍)、
軍令部(海軍)であった。

大日本帝国憲法に於いて、軍政に関しては、第12条「天皇ハ陸海軍ノ編制及
常備兵額ヲ定ム」との条文があり、軍令に関しては、第11条「天皇ハ陸海軍ヲ
統帥ス」とある。
帝国憲法の不備は、責任内閣制の記述が無かったことであるが、明治、大正年間は
存命中であった元老の影響力が多大であったことから、皇軍の統帥権独立云々の
憲法解釈が誤用されることは回避出来ていた。
統帥権とは、軍の作戦用兵を決定する最高指揮権を意味する。

大正11年(1922年)、ワシントン会議に於いて、戦艦、航空母艦の保有制限を
規定したワシントン海軍軍縮条約締結の際には起こらなかった統帥権独立の
議論であったが、昭和5年(1930年)、立憲民政党の浜口雄幸内閣が、補助艦
保有量の制限を規定した、ロンドン海軍軍縮条約に調印したことに対し、犬養毅や
鳩山一郎の立憲政友会が皇軍の統帥権を政争の具に担ぎ出し、「海軍軍令部の
承認無くして、兵力量を決定することは天皇の統帥権を犯すもの」として、
浜口内閣を攻撃した。
浜口雄幸首相は議会に於いて、「一応、天皇が最終的な権限を持っているが、
実際上は責任内閣制度であるから、内閣が軍縮条約を結んでも構わない。
これを統帥権干犯と言うならば、外交を外務大臣がやるのは外交権干犯に
なるのか?(趣意)」と正当な答弁を為されたが、後日、暗殺されるに至る。
これが所謂、統帥権干犯問題であるが、この後、統帥権の独立を錦の御旗に
暴走する軍部を議会が制御出来なかったのは、当に堕落した政党人の自業自得で
あったと言える。
斯様な経緯から、帝国憲法下で確立していた、国家公認の憲法学説でもあった、
「統治権は法人たる国家にあり、天皇はその最高機関として、内閣を初めとする
他の機関からの輔弼を得ながら、統治権を行使する」との天皇機関説が
排除されるに至る。


第116記事3


陸上自衛隊の「陸上幕僚監部」は、旧陸軍に於ける「参謀本部」に相当し、
海上自衛隊の「海上幕僚監部」は、旧海軍に於ける「軍令部」に相当する。
航空幕僚監部を含めた三隊(三軍)の統幕監部は、防衛大臣の幕僚機関として、
防衛省内に置かれ、軍政及び軍令は一元化されている。
自衛隊は、内閣総理大臣を最高司令官とし、防衛大臣、防衛副大臣のラインで、
指揮、命令系統が確立しているのであるから、文民統制は機能している。
従がって、防衛省内に於ける、軍事の専門家たる武官(制服組)に対する、
軍事の素人たる文官(背広組)に依る統制は不要であるどころか、実戦に於ける
弊害でしかない。

我が国は、武家政権の長い歴史を持つ。
江戸時代には「役方」と称する武士が「文官」の役割を果たし、「番方」と
称する武士が「武官」の役割を果たしていた。
同様に、防衛省の職員は、全員が武官(自衛官)であるべきである。


第116記事4
※画像は、防衛省・自衛隊のHP依り、拝借。


南スーダン国連平和維持活動(PKO)で派遣された陸上自衛隊施設科部隊の
所謂、日報隠蔽問題で陸上自衛隊内部から情報がリークされたことを、大袈裟に
反乱であるとか、シビリアンコントロールが利いていないとか、馬鹿馬鹿しい
議論が為されたが、行政機関からの情報のリークは、政府に反抗する官僚の
常套手段であり、何も防衛省に限ったことではない。
官僚に依る情報のリーク等は、内閣府出向の文部科学省高等教育局専門教育課
課長補佐である、前事務次官のお手付き女でも、さらりと遣って退け、処分も
為されない、その程度のことに過ぎないのである。

自衛隊に対し、シビリアンコントロールが利いていないと言えるケースとは、
例えば、内閣総理大臣に依る攻撃命令の無い段階で、尖閣諸島沖で領海侵入した
中国公船を海上自衛隊が勝手に撃沈し捲ったとか、韓国に不法占拠されている
竹島を航空自衛隊が空爆し、海上自衛隊が艦砲射撃し、陸上自衛隊が敵前上陸し、
奪還したという様な場合である。



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